
今日はあのスターがくるわ…
まさかご本人に
お会いできるなんて!
ウィーン(扉が開く音)

ここが例の図書室か?
すみませーん!

ああっ!マーズ様だわ!
お待ちしておりました!

予約していたマーズだ
惑星のガイドブックを
探しているんだが…

それならこちらよ!
お紅茶も用意してます!

…

そちらの鎧の方は
お付きの方でしょうか…?

彼女はマネージャーのヴィーナスだ

よろしくお願い致しますわ

ヴィーナスさんね
あたしはシャウラよ
お二人ともゆっくりしていってね

パラパラ…(本を読む音)

……

紅茶あるって言ってたよな
飲もうかな

ヒソヒソ…
(マーズちょっといいですか?)

(え?なんだ?)

(先程からシャウラ様が
我々を見る目つきが怪しいですわ…
何かを探ろうとしているような
気配を感じます。
彼女の行動には注意してください。)

(先程の紅茶は10分前に
毒味をしておきましたが
どうなるかわからないので
飲むのは少々お待ちください)

(何でそこまで警戒するんだ?)

(ここに来るまでに
複数の監視カメラや盗聴器
のようなものがありましたわ
恐らくわたくしのこの会話も
彼女には筒抜けでしょう…)

(この本棚の奥や至る所に
カラクリのような趣向
が見受けられます
我々は既に彼女の手の上で
泳がされているものと
お考えください。)

(そうか…
気にしすぎだと思うけど
お前の戦闘的な勘って
よく当たるからな…)

なんだかお付きの人が
ピリピリしてるわね…
これじゃあ…

マーズ様から
サインもらえない
じゃない…!

今日は長居させて
もらっちゃったな
紅茶まで頂いたし
チップを払わせてもらうよ

あっ!チップは結構です!
その代わりに…

これにサイン頂けますか…!?

おっ俺様のアルバムじゃないか!
しかも限定盤…
熱心な「衛星」なんだな!
サラサラ…(サインを書く音)

そう!
あたしあなたの「衛星」なの!
これからも活動応援してるわ!

ありがとう!
今回読んだ本も
活動の参考になったよ
今後ともよろしく
じゃあな😘
ウィーン(出ていく音)

ズキュウウゥゥン!
やっぱり実物は良い声だわ…!
図書室を運営しててよかった…

…それにしても…

あの鎧のお嬢ちゃんに
勘付かれたみたいね…
フフフ…
是非またお会いしてみたいわ